お義父さんがくれた試練
先日、4月に作ったマスクが少し暑くなってきたので夏マスクを作り、旦那さんの実家へ渡しに行きました。
すると、お義父さんが仕事でお世話になってる人にプレゼントしたいと、けっこうな数を注文してくれたのです。
「それほどの数だったら、オリジナルでも作っちゃいます?」
なんて言って帰った数日後。
本当にオリジナルマスクを注文してくました。
てっきり仕事関係の方に配るのかと思っていたら、
「自分の母校と、当時お世話になった監督が今監督をされている学校の二つの野球部に贈りたいんだ。ユニフォームと合うものを作ってほしい」
正直なところ、楽しさと同じ程にプレッシャーも半端なく感じている日々。
素直に売上がありがたく私は舞い上がった。
早速準備に取り掛かろうと、暗算が苦手な私は企画書を作りながら電卓を叩き、初めて数字としてその姿を目にして思ったこと。
なんか。。。苦しい。。。
数分前の有頂天から奈落の底に落とされたようなこの重力はなんだろう。
自分の身になにが起きているのか。
ポカリを飲んでちょっと考えてみる。
・・・・
なんという案件を受けてしまったんだ😱😱
お父さんは東京でも指折りの強豪校で野球に打ち込んだと聞いていたけど・・・
野球部とは・・・甲子園球児たちへの贈り物だ!!
どれだけのものを捨て、すべてをかけて野球に打ち込んでいたのか。
そして、その先に目指していた一つの場所に今年起きていること。
言葉では到底表現しきれないその想いを
マスクに乗せて届けたいというお父さんの真のオーダー。
私にのしかかってきたのは、そのオーダーの意味の重さ。
それに応えられるマスクを、お前は作れるのか。
そう試されているような、そんな気持ちになりました。
売上って、取るものじゃない。
想いを受け取る大きな責任。
ご注文を承るとは、その受け取る覚悟。
はしゃいだ自分に激凹みつつ、もうやるしかない。
手に汗を握り、私は制作チームの皆さんのところへ行きました。
それから10日後の昨日。
数日遅れの父の日をお祝いしつつ、出来上がったサンプルをお父さんに渡しました。
その反応を見て少しほっとしながらもまだ道の途中。
気を抜かずにやっていこうと、お父さんの顔を見てさらに思いました。
「一生忘れられないマスクを作りましょう」
と言った私にとって
一生忘れられないマスクになりました。
お父さんありがとう。